小林監督×秋田プロデューサー対談企画 【キャスト編①】

小林監督と秋田プロデューサーの対談企画①-5 キャスト編①です。
公開に向けてお二人の対談を通し、撮影裏話や見どころをお伝えしてまいります。
 

【キャストについて】

秋田プロデューサー「北川さんについてはどうでした?」

小林監督「標準語暮らしが長くて(兵庫出身ということもあり)大阪弁に関して自信がないからって言って、テープで聞きたいと言ってくれたんですよね。プロ意識を感じました。あと、横山くんと共演の機会が多かったのか、彼に対してのツッコミが妙に厳しくて笑えました。」

秋田プロデューサー「濵田くんはどうでした?一番桑原の子分・木下に合っているな、って会話しましたよね。」

小林監督「矢本くんは先に決まっていて、矢本くんみたいなチンピラ風と対比して正統派で、高倉健さんに憧れて「ケン」って呼ばれてるような一昔前の若い真面目なやくざっぽい子を探してたんですよ。写真で茶髪の姿も見たんだけど、髪型変えたらそういう役になれるだろうなって思ったんですよね。」

秋田プロデューサー「濵田くんも衣装合わせで初めて会ったんですよね。」

小林監督「その時に髪型もこんな感じ、って伝えたんだけど。本人は「坊主でもなんでもします!」って言ってくれたんですよね。衣装合わせの第一声が「初めまして濵田崇裕と申します。あぁ…ほんまに緊張する~立ってられない…」みたいなこと言うてて、可愛いなと思いましたね(笑)。」

秋田プロデューサー「キャスティングしたときは知らなかったですけど、アクションもできるんですよね。生き生きと頑張ってくれてましたね。」

小林監督「そういえば事務所のシーンで目ばちこ(ものもらい)を作ってきてましたね(笑)」

秋田プロデューサー「アクションシーンだとちょうどよかったですけど、そのシーンの時には治ってて(笑)」

小林監督「横山くんに怒られてましたね。「お前のとこは全部カットや!」って(笑)。そういえば矢本くんも京都出身なんですよね。彼は、ああ見えてなかなかヤンチャな育ちで面白いですよね、面談の時に色々な武勇伝を聞きました。」

秋田プロデューサー「ほぼ唯一の非関西人、橋本マナミさんについては?」

小林監督「玲美役を決める時には、関西でない人の中でも、耳の良し悪しがあるので、一度テストさせてください!っていいましたよね。これ読んでみてくださいって言って、ちょっと直して。決まってからもすごく熱心に練習してくれました。」

秋田プロデューサー「東宝撮影所のカフェテラスで(笑) 。」

小林監督「そうそう(笑) 蚊にかまれながら何回も練習しましたね(笑)」

秋田プロデューサー「愛人のセリフを言ってもらって「もう一回!」とか言いながら、本当に2人だけでぽつんと練習されてて(笑)。」

小林監督「周りからしたらなんのこっちゃですよね(笑)」


小林監督×秋田プロデューサー対談企画 【関西弁編】

小林監督と秋田プロデューサーの対談企画①-4 関西弁編です。
公開に向けてお二人の対談を通し、撮影裏話や見どころをお伝えしてまいります。
 

【関西弁について】

秋田プロデューサー「全編関西弁でしたけど、どうでしたか?」

小林監督「世代とか住んでいたところとか、ギャップはちょっとありますね。僕は大阪を離れて20年なので20年前の松屋町〜谷町あたりの大阪弁を冷凍保存して、東京で少し薄めて解凍したような感じだし(笑) 。20年間ずっと大阪で住んでいる友達とかと比べるとやっぱり違うんですよね。あと、原作の台詞は書き言葉なのでそのままだと難しいですし、黒川さん世代の台詞で若い人が今使わない言葉もあったりして、自然な風に直しつつ、でも面白いものは残したりもしています。関西でない人に分かってほしいんですけど、例えば東日本出身の人が話す関西弁の台詞って下手すると、『キル・ビル』のルーシー・リューが「ワタシチャキチャキノ江戸ッコダヨ」っていっているくらいの違和感があるんですよ。」

秋田プロデューサー「今回ネイティブの方が多かったからそういう点では良かったですかね。」

小林監督「大阪出身の俳優も、普段は標準語で仕事していることが多いので、油断してると間違ったアクセントになったりしますからね。最低限、関西の方が気にならない程度にはもっていかないと。でもそこだけにこだわっちゃうと大阪弁の教育DVDになっちゃうから(笑)。あと、やくざの方ってやくざ言葉があると思うんです。出身がバラバラなことも多いし。現代の大阪で話されている言葉を厳密に、というよりは、「破門」という作品の世界観を醸し出せればいいかな、とも思って作りました。」


小林監督×秋田プロデューサー対談企画 【桑原と二宮編】

小林監督と秋田プロデューサーの対談企画①-3 桑原と二宮編です。
公開に向けてお二人の対談を通し、撮影裏話や見どころをお伝えしてまいります。
 

【佐々木さんと横山さんの印象】

秋田プロデューサー「蔵之介さんに最初お会いしたのはマクベスでしたよね?」

小林監督「そう!マクベスを観に行きました。その時が初めてでした。ほんと綺麗な身体してはるなぁ~って(笑)」

秋田プロデューサー「蔵之介さんは京都出身ですけど、どうでした?」

小林監督「京阪神はまた言葉が全く違うんですよね。蔵之介さんは京都市出身ですが、桑原は兵庫の但馬出身なんですよ。なのでガチガチに大阪弁にしなくてもいいかな、というのがありました。一か所だけ実は京都アクセントを残してるんですよ、誰も気づかないと思いますけど。」

秋田プロデューサー「役について何か話したりしました?」

小林監督「蔵之介さんは最初のシーンがマンションでの乱闘、2日目が小清水を追いかけての乱闘で、やくざをどう作っていくか考えているときに最初から重いシーンだったんですよね。蔵之介さんとちょっと声を低音にしようって言ってたんだけど、どれくらいにするかっていうのを撮影しながら調整していったって感じですかね。」

秋田プロデューサー「桑原の衣装や雰囲気ってどう意識されました?」

小林監督「まず原作に戻ってみたんです。そうすると桑原って一見銀行員風というか経済やくざっぽいんだけど、実は暴れまくるみたいな二面性の魅力があるので、高級男性ファッション誌の表紙みたいなかっこいい、でも近づいたら目が普通の人ではないし傷はあるし態度が違うな、という感じを出そうと思いましたね。」

秋田プロデューサー「横山さんの印象ってどうでした?」

小林監督「最初、芝居をしている姿をあまり見た印象がなくて、関ジャニ∞としてバラエティ番組で喋ってる印象の方が強かったんです。それから『天地明察』とか「世にも奇妙な物語」を見て、二宮ってこんな感じなんかな~とイメージしていきました。」

秋田プロデューサー「初めて会ったときの印象ってどうでした?」

小林監督「初めて会ったのは衣装合わせかな?10月上旬でしたね。『煙霞』の時に一緒だった高畑充希ちゃんからは「頭のいい人でした」と聞いていたんですが、すごく自然というか、柔軟で機敏な印象でしたね~。あと、二宮としては身体が鍛えられすぎているので、衣装ではボディラインが出ないようにちょっと気を付けました。色白で体脂肪率低そうな身体されているので、二宮こんな絞ってないだろ!もっとだらけてるだろ!と(笑)。でも服着て洗濯も兼ねてお風呂に入るシーンは原作にもあって入れたくて、思いつきで差し込みで入れました。」

秋田プロデューサー「他に衣装で何か気をつけたことってありました?」

小林監督「二宮はほんと語り甲斐がない衣装ですからね(笑)!服について何も考えてないのがテーマみたいな。途中で服が変わってても誰も気づけへんみたいな感じを意識してますかね(笑)。」
 

【桑原と二宮の凸凹コンビについて】

小林監督「二人とも勘がいいというか、芝居のリズムが鋭いので、本読みの時にポンポンポンっと、桑原と二宮のやりとりがテンポ良くできてしまったんですね。3年間やっている舞台の千穐楽みたいな(笑)。だから、もっと間を悪くやりたい、って最初に言いましたね。」

秋田プロデューサー「コンビなんだけどコンビには見えないようにってことですよね。」

小林監督「二人ともお互いコンビと思ってないんだけど、周りからは結果的にコンビに見られてる、みたいな感じにしたくて。」


小林監督×秋田プロデューサー対談企画 【キャスティング編】

小林監督と秋田プロデューサーの対談企画①-2 キャスティング編です。
公開に向けてお二人の対談を通し、撮影裏話や見どころをお伝えしてまいります。
 

【キャスティングについて】

小林監督「蔵之介さんは、僕のところに話が来た時には決まってましたよね。」

秋田プロデューサー「『ソロモンの偽証』の時に、蔵之介さんと雑談で『破門』が直木賞をとった話をしていたんですよ。それでやくざ役の蔵之介さんって面白そうだなと思い、それを軸に映画化権を出版社さんから頂きまして。監督とは相方をどうしようかという話から始まりましたよね。」

小林監督「最終的には3月くらいには横山さんで行こうってなったんでしたよね。」

秋田プロデューサー「蔵之介さんと横山さんをイメージして脚本を考えていく、みたいな感じでしたね。他キャストは本が完成してから、読んでいただいて、決まっていった形でした。当初からメインキャストは関西出身のキャストでやりましょうと。」

小林監督「そうですね。」


小林監督×秋田プロデューサー対談企画 【映画の企画立ち上げ編】

小林監督と秋田プロデューサーの対談企画がスタート!
公開に向けてお二人の対談を通して、撮影裏話や見どころをお伝えしてまいります。
 

【映画の企画立ち上げについて】

小林監督「最初にご連絡をいただいたのは、確か2014年の11月頃でしたかね。」

秋田プロデューサー「監督にご連絡をした後、『マエストロ!』の完成披露試写会の時に初めてご挨拶に行って、「次にお願いしたい企画があるんです」と言ったんです。それから12月に一度お会いして、年末に監督に原作を読んでいただいて、『煙霞』もありますけど一緒にやりましょうというお返事をいただきました。それで1月から本格的に動き出しましたね。」

小林監督「脚本家が真辺さんということと、その時『煙霞』の監督もやっていて、W黒川作品か~!と思って面白いなと感じたんです。ただ、『破門』は話が難しいぞ、と(笑)。『煙霞』は中編小説っぽい上に、4時間に収めればいいので何とかなるなと思ったんですけど、『破門』を2時間にまとめるのはハードル高いなぁと。ただ、脚本が『毎日かあさん』や『深夜食堂』でも組んだ真辺さんだし、一緒に苦しむか!と決めました。」

秋田プロデューサー「すぐに脚本に入りましょうってことだったんですけど、監督が『煙霞』で忙しくて(笑)」

小林監督「『煙霞』の撮影が4~5月くらいで撮り終わらなければいけなかったんですけど、ちょっと言えませんがヤクザ絡みで現場が延びたり色々ありまして…(笑)。撮影後も仕上げをしていたので、なんだかんだバタバタしてました。」

秋田プロデューサー「その後、一回黒川さんにお会いしようとなったんですよね、8月上旬に。その時『煙霞』の第1話も放送されていたので、黒川さんが素晴らしいって気に入ってくださったんですよね。「監督にもう任せました!」って。」

小林監督「逆に怖いなと(笑)。『煙霞』の時にはお会いできなかったのでこの時に初めてお会いしました。」

秋田プロデューサー「やくざの描き方ついては特にこだわってらっしゃいましたよね?」

小林監督「そうそう。やくざ社会の描き方で最低限のリアリティは守ってほしいと言われましたね。」