小林監督×秋田プロデューサー対談企画【ゲスト:黒川先生】②

小林監督と秋田プロデューサーの対談企画、第二回はゲストに黒川博行先生をお迎えしお届けいたします!
3人の鼎談を、ぜひチェックしてみてください!

 
秋田プロデューサー「オール関西弁の作品ですが、大阪にご在住の黒川先生にとって、少し大阪弁が気になった箇所があったと伺いました。」

小林監督「僕は東京暮らし20年にしては標準語になってない方だと思っているんですけど、役者さんは普段も芝居の時も標準語で暮らす場合が多いので、関西出身でも(関西弁が)あやふやになってしまうこともあるんですよね。結構そこは気をつけたつもりなんですけど……あ、あそこですかね。一箇所だけ蔵之介さんの京都弁に仕上げの時に気付いたとこがあって『勝手に人の携帯持っていったら…』っていうセリフ。」

黒川先生「ああ、それか。蔵之介さんは京都出身の方ですしね。」

小林監督「京都弁、あ、京都の方は京言葉って言うた方がええみたいですけど、京言葉では『勝手に』が、大阪弁で「てっちり」って言う時のアクセントになるんですね。大阪弁やと「バッテリー」と同じアクセントなんですけど」

黒川先生「そうそう、そうやね。」

小林監督「さすがですね。アフレコするか、ちょっとだけ迷ったんですが、桑原は大阪生まれではないから、ガチガチの大阪弁でなくても、多少の揺れはあってもええかなと思いまして。宇崎さんの大阪弁も、厳密に言うとちょっと揺れているんですよね。僕の勝手なやくざ観ですけど、やくざには九州とか北関西の人も多い印象があって、どこか正統派大阪弁じゃなくてもいいかなって思ったんですよね。」

黒川先生「なるほどね、確かにそうですね。橋爪さん、あれは完璧でしたね。なんであのひとはあんなに完璧に話せるのか…。」

小林監督「本当に70代の、ネイティブな大阪弁ですよね。ちょっと下町の感じ。関東に長いこといらっしゃるのに、なんであんな完璧に話せるのかって感じでしたね。聞いたらわかるけど、「べっちょおまへん」とか、僕らの世代では話さないけど、こういうおっちゃんおるなぁって思える感じが素晴らしかったですね。」

黒川先生「いやぁ橋爪さんはほんまにうまい。新劇やられてて(方言を)直されたりしてるはずなのに。なんであんなサッと戻れるのか不思議で仕方ない。横山さんは若いこともあってすぐに戻れるかもしれんけど、彼も関西弁完璧でよかったですね。」

小林監督「横山くんも15年以上東京で仕事されたりしてますけど、自然でしたね。最近の若いアルバイトの方とか、大阪でも標準語になってますよね。昔はパブリックな言葉も、言葉は標準語なんですけどアクセントは大阪弁だったんですよ。」

黒川先生「確かにそうですね。」

小林監督「「次は神ノ木、神ノ木でございます。」っていうチンチン電車のアナウンスも、[次は]と[ございます]は標準語で固有名詞は大阪弁になっていたのに、今は全部標準語になってて、面白くないな~と思ったりもします。若い人はだんだんと標準語に近くなってきてるんですよね。」

 
→ 黒川先生×小林監督×秋田プロデューサー鼎談③につづく